u2world2005-01-06

  • 映像から実感を得ることとは

見ている平面を俯瞰するように距離を保ち続けるのではなく、不意に平面から飛び出してこちらを突き刺すような、そんなイメージ。ロランバルト「明るい部屋」のプンクトゥム。それには、前提として自分から近づかずにきっちと距離を置いて見ている状態が必要となってくる。ジャスパージョーンズはそういうことをやろうとしたのかな。勝手な主体の解釈ではなく、対象を注視しながら、あちら側からやってくる何かをひたすら待つ。

  • 年末年始、ダメ親父ものが続く。

煙か土か食い物→月の砂漠→ビッグフィッシュ→ロイヤルテネンバウムス
偶然。
日本ものの2作は、刺されても拳銃で撃たれてもが死なない。生き延びる。アメリカものの2作は、物語最後に親父は死が視界に入ってきて初めて家族はダメな親父を許し、それで家族は救われる。各2作だけで色分けは短絡的すぎるが、この傾向は他の映画ではどうなのか。全部今世紀に作られたもの。親父タイプもそれぞれ違うけど、ダメな父性を中心に何かが回復していく可能性。あり。


ザ・ロイヤル・テネンバウムズ [DVD]

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